若手研究者の新雅史(あらたまさふみ)さんが記した本が平積みになっていたので読みました。

著者にとって今回の本が初の単独執筆だったようで論調に若干の戸惑いのようなものも感じられましたが、自分がこれまで歩んできた人生と“商店街”を取り巻く社会情勢とを照らし合わせて組み紐のようにまとめています。心のの中の葛藤、社会の歪み、公共政策の失敗などのついても論じつつ、東日本大震災の被災地での調査から得られた考察にも触れられています。これから日本が歩む道を考える上でも貴重な見解も多くありました。“三丁目の夕日”だけでは日本の戦後を語ることはできないということを改めて感じさせてくれる1冊でした。お薦めします。