かねてから念願していた獅子舞を見学しました。春日部市ではこの時期幾つかの獅子舞が公開されていますが、 西金野井の獅子舞は市内で一番歴史が古く、江戸時代初期から伝わるととされています。過去には途絶えてしまったこともありましたが、昭和43年に結成された西金野井獅子舞保存会により今日まで継承され、埼玉県の無形民俗文化財にも指定されています。

当日は炎天下の下、香取神社を朝出発して晩に戻るまで道中お囃子を演奏しながら、10もの箇所で舞を奉納するという造詣深い伝統芸能です。三頭立ての獅子舞で、幾つかの演目が行われましたが、私が見た中で特に印象的だったのは大字境で行われる「辻切り」です。西金野井の地内から外に悪疫を追い払うためのまじないの儀式で、天狗が笹を持ち、獅子も太刀(たち)を振っていました。「辻斬り」でなかったことに肩を撫で下ろしましたが、後継者となる子ども達も一緒に舞っている姿が微笑ましく思えました。

とても素晴しい舞を見せてもらいました。末永く地域の伝統文化として引き継がれていくことを切に願います。