2020年3月9日

中国の湖北省武漢市(Wuhan)から感染が拡がった新型コロナウイルスが正に地球規模で猛威を奮っています。

企業等のコミュニティにおける危機管理業務では感染症対策についても事前対策を行なっていますが、BCP(事業継続計画)まで十分に機能しているケースは少ないかもしれません。いずれにしても感染拡大と収束後に備えて予めできる対策を講じておきましょう。

「中国の北京で一匹の蝶が羽ばたくとアメリカのニューヨークで嵐が起こる」という故事らしきものが国内外でまことしやかに“バタフライ効果”として紹介されることがあります。

老荘思想の類いかと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実際のところは50年ほど前に発表されたカオス理論の初期値に関するスピーチに由来しているとされています。

北京とニューヨークという地名も後に派生したもので、オリジナルのスピーチの題目は「(予測可能性)ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?」というものだったようです。どちらにしても実際には物理的にあり得ないのですが、今回の感染症のようなケースでは全くの的外れとは言えません。グローバル化で人や物、情報が地球を駆け巡るようになって以前よりも“地球が小さくなった”ことも影響しているかもしれません。

今回の新型コロナウイルスの起源は武漢の市場で売られていたコウモリなのか、サンゼンコウというアルマジロのような哺乳類なのかは今後の調査によって明らかになると思われますが、1日でも早い感染拡大の収束を願うばかりです。

地球温暖化に起因する異常気象が今回の感染症の拡大に影響していたかどうかの検証についても今後の調査研究に期待しつつ、持続可能な社会づくりに向けて一歩一歩行動して参りましょう。