やっと調整ができたので愛知県名古屋で開催中のCOP10へ行って参りました。
業務の合間にインターネット中継を見ていましたが、新聞各社が報じているより若干進展が見られているような印象でした。会期も大詰めを迎え発展途上国側の要求が想定通り強く、確かに議定書の議決は難航が予想されています。
会期中も日本各地(名古屋市平針、山口県祝島沖・・・)で文字通りの小競合い(開発vs自然保護)の状況が繰り広げられていることを憂いながら、平針の里山付近へも足を伸ばしてみました。
現地は竹に侵食されているところも多く見られましたが、開発の波に押されながらも丘陵地の一部は里山二次林の面影を強く残していました。COP10でも議論をされていますが、地価だけを評価する開発と曖昧な自然保護の二項対立を回避する時代を迎えています。生物多様性オフセットやミティゲーションバンキング等も活用しながら、生き物の生息空間を保全・再生する仕組みをこれからの10年で本気で議論する必要があります。
寄り道をしましたが、オフサイトイベントと交流フェアに半日だけ参加しました。
“地球生きもの委員会”主催のフォーラムでは東京都都市大学の涌井教授や元東京農業大学学長の進士五十八先生から新しい取り組みの報告があり、大いに刺激を受けました。
政府・行政・企業・NGO・市民などのセクター間にある枠を越えて生物多様性が主流となる時代を目指すというヴィジョンを発信していました。
人間を含めた生きものが快適に暮らせる自然共生型の環境を創っていきましょう。